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椎間板ヘルニアでもOK!効果的な筋トレの種類と正しいやり方

椎間板ヘルニアと診断されても、適切な筋トレは症状改善の大きな助けになります。

 

この記事では、椎間板ヘルニアと筋トレの関係性について分かりやすく解説し、症状別に効果的な筋トレの種類と正しいやり方をご紹介します。

 

体幹トレーニングや下半身トレーニング、ストレッチなど、自宅で手軽に取り組めるメニューを厳選しました。

 

さらに、筋トレを行う際の注意点やよくある質問にもお答えしますので、安心して筋トレに取り組めるようになります。

 

この記事を読むことで、椎間板ヘルニアの痛みや痺れを軽減し、快適な日常生活を送るためのヒントを得られるでしょう。

 

1. 椎間板ヘルニアと筋トレの関係

 

椎間板ヘルニアと診断されると、安静にしていなければならないと思われがちですが、実は適切な筋トレは症状の改善に大きく貢献します。

 

むしろ、過度の安静は筋力の低下を招き、ヘルニアの再発リスクを高める可能性もあるのです。

 

では、なぜ筋トレが椎間板ヘルニアに効果的なのか、そのメカニズムを詳しく見ていきましょう。

 

 

1.1 椎間板への負担軽減

 

椎間板ヘルニアは、背骨の間にある椎間板というクッションが飛び出し、神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こします。

 

適切な筋トレを行うことで、体幹や背中の筋肉が強化され、椎間板への負担を軽減することができます。

 

腹筋や背筋が鍛えられると、コルセットのようにお腹周りを支える力が強くなり、腰への負担が分散されるため、椎間板への負担が軽くなるのです。

 

また、姿勢が良くなることで、椎間板への負担を均等に分散させる効果も期待できます。

 

 

1.2 血行促進効果

 

筋トレは血行を促進する効果があります。

 

血行が良くなると、損傷した組織への酸素や栄養の供給がスムーズになり、修復が促進されます。

 

また、老廃物の排出も促されるため、炎症の抑制にも繋がります。椎間板ヘルニアにおいても、血行促進は痛みの緩和や治癒を早める上で重要な役割を果たします。

 

1.3 神経への圧迫軽減

 

椎間板ヘルニアによる痛みやしびれは、飛び出した椎間板が神経を圧迫することで起こります。

 

筋トレによって周辺の筋肉が強化されると、神経への圧迫が軽減され、症状の改善に繋がります。

 

特に、体幹トレーニングは、脊柱を支える筋肉を強化し、姿勢を安定させることで、神経への負担を軽減する効果が期待できます。

 

 

1.4 再発予防

 

一度椎間板ヘルニアを発症すると、再発のリスクが高まります。

 

継続的な筋トレは、再発予防にも効果的です。

 

強い体幹や背筋は、椎間板への負担を軽減し、ヘルニアの再発を防ぐ役割を果たします。

 

また、正しい姿勢を維持することで、日常生活における腰への負担を最小限に抑えることができます。

 

 

1.5 筋トレの種類と効果

 

筋トレの種類 効果
体幹トレーニング(ドローイン、プランクなど) 腹横筋などのインナーマッスルを鍛え、体幹を安定させることで、椎間板への負担を軽減。
下半身トレーニング(スクワット、ヒップリフトなど) 下半身の筋肉を強化することで、腰への負担を分散し、姿勢の改善に繋げる。
ストレッチ(ハムストリングス、股関節など) 筋肉の柔軟性を高め、血行を促進することで、痛みの緩和や可動域の改善に繋げる。

 

 

ただし、椎間板ヘルニアの症状がある場合は、必ず医師や専門家の指導のもと、適切な筋トレを行うようにしてください。

 

症状によっては、禁忌となる筋トレもあるため、自己判断で行うことは危険です。

 

専門家の指導を受けることで、安全かつ効果的に筋トレを行い、椎間板ヘルニアの改善を目指しましょう。

 

 

2. 椎間板ヘルニアの種類と症状

 

椎間板ヘルニアは、その発生部位や症状によっていくつかの種類に分けられます。

 

それぞれのタイプの特徴を理解することで、適切な対策をとることが重要です。

 

 

2.1 椎間板ヘルニアの発生部位による分類

 

椎間板ヘルニアは、どの部位で発生したかによって、大きく分けて頸椎椎間板ヘルニア胸椎椎間板ヘルニア腰椎椎間板ヘルニアの3種類に分類されます。

 

 

2.1.1 頸椎椎間板ヘルニア

 

頸椎椎間板ヘルニアは、首の部分に発生するヘルニアです。

 

首や肩の痛み、腕のしびれや痛みが主な症状です。

 

手の細かい動作がしにくくなる、握力が低下するといった症状が現れることもあります。

 

 

2.1.2 胸椎椎間板ヘルニア

 

胸椎椎間板ヘルニアは、背中の部分に発生するヘルニアです。

 

発生頻度は比較的少ないとされています。

 

背中の痛み、胸の痛み、腹部の痛みなどが主な症状です。

 

進行すると、下半身のしびれや麻痺が生じることもあります。

 

 

2.1.3 腰椎椎間板ヘルニア

 

腰椎椎間板ヘルニアは、腰の部分に発生するヘルニアです。

 

腰痛、足のしびれや痛みが主な症状です。

 

排尿・排便障害が生じることもあります。

 

最も発生頻度が高いヘルニアです。

 

 

2.2 椎間板ヘルニアの突出方向による分類

 

椎間板ヘルニアは、椎間板の内容物が突出する方向によっても分類されます。

 

代表的なものとして、後方型後側方型側方型などが挙げられます。

 

突出方向 症状の特徴
後方型 神経の通り道が狭くなるため、神経根症状(しびれや痛み)が出やすいです。
後側方型 神経根症状に加えて、脊柱管狭窄症の症状(間欠性跛行など)が現れることもあります。
側方型 神経根への圧迫が少ないため、症状が軽度であることが多いです。

 

これらの分類以外にも、髄核脱出型シュモール結節といった種類もあります。

 

症状や進行度合いは、ヘルニアの種類や個人差によって大きく異なります。

 

3. 椎間板ヘルニアに効果的な筋トレの種類

 

椎間板ヘルニアの症状緩和・再発予防には、適切な筋トレが重要です。

 

しかし、すべての筋トレが適しているわけではありません。

 

椎間板への負担を軽減しつつ、周辺の筋肉を強化する筋トレを選びましょう。

 

ここでは、椎間板ヘルニアに効果的な筋トレの種類を、体幹、下半身、ストレッチに分けてご紹介します。

 

 

3.1 体幹トレーニング

 

体幹トレーニングは、腹筋や背筋など、身体の軸となる筋肉を鍛えるトレーニングです。

 

体幹が安定することで、腰への負担を軽減し、姿勢の改善にも繋がります。

 

椎間板ヘルニアにおいては、特にインナーマッスルと呼ばれる深層筋を鍛えることが重要です。

 

トレーニング名 効果 やり方 注意点

3.1.1 ドローイン

インナーマッスルの強化、姿勢改善 仰向けに寝て膝を立て、息を吐きながらお腹をへこませ、数秒間キープします。 腰が反らないように注意しましょう。

3.1.2 プランク

体幹全体の強化、姿勢改善 肘とつま先を床につけ、身体を一直線にキープします。 腰が反ったり下がったりしないように注意しましょう。

3.1.3 サイドプランク

体幹側面の強化、姿勢改善 横向きに寝て、片方の肘と足の外側を床につけ、身体を一直線にキープします。 身体が斜めにならないように注意しましょう。

3.2 下半身トレーニング

 

下半身トレーニングは、足腰の筋肉を強化するトレーニングです。

 

下半身が安定することで、腰への負担を軽減し、日常生活動作の改善にも繋がります。

 

椎間板ヘルニアにおいては、正しいフォームで行うことが大切です。

 

トレーニング名 効果 やり方 注意点

3.2.1 スクワット

下半身全体の強化、姿勢改善 足を肩幅に開き、椅子に座るように腰を落とします。 膝がつま先よりも前に出ないように注意しましょう。

3.2.2 ヒップリフト

臀筋の強化、腰痛予防 仰向けに寝て膝を立て、お尻を持ち上げます。 腰を反りすぎないように注意しましょう。

3.2.3 レッグレイズ

腹筋の強化、腰痛予防 仰向けに寝て、足を伸ばしたまま持ち上げます。 腰が反らないように注意しましょう。

3.3 ストレッチ

 

ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進する効果があります。

 

筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減するのに役立ちます。

 

椎間板ヘルニアにおいては、特に下半身の柔軟性を高めることが重要です。

 

ストレッチ名 効果 やり方 注意点

3.3.1 ハムストリングスのストレッチ

太ももの裏側の柔軟性向上 床に座り、片方の足を伸ばし、もう片方の足を曲げ、伸ばした足に上体を倒します。 無理に伸ばしすぎないように注意しましょう。

3.3.2 股関節のストレッチ

股関節周りの柔軟性向上 仰向けに寝て、片方の膝を抱え込みます。 痛みを感じない範囲で行いましょう。

3.3.3 脊柱起立筋のストレッチ

背中の柔軟性向上 仰向けに寝て、両膝を抱え込みます。 呼吸を止めないように注意しましょう。

これらの筋トレは、椎間板ヘルニアの症状緩和や再発予防に効果的ですが、症状や状態によって適切な種類や強度は異なります。

 

必ず医師や専門家の指導のもと、自分の状態に合った筋トレを行うようにしてください。

 

無理なトレーニングは、症状を悪化させる可能性があります。

 

 

4. 椎間板ヘルニアの筋トレで注意すべき点

 

椎間板ヘルニアの症状改善に筋トレは効果的ですが、間違った方法で行うと症状を悪化させる可能性があります。

 

安全かつ効果的に筋トレを行うために、以下の点に注意してください。

 

 

4.1 痛みの有無

 

痛みがある場合は、決して無理に筋トレを続けないでください。

 

少しでも痛みを感じたら、すぐに運動を中止し、安静にしてください。

 

痛みが強い場合は、医療機関への受診も検討しましょう。

 

やす整形外科クリニック HPへ

 

4.2 適切なフォーム

 

誤ったフォームでの筋トレは、椎間板への負担を増大させ、症状を悪化させる可能性があります。

 

特に、腰を反らせる動作や、急に体をひねる動作は避けましょう。

 

正しいフォームを身につけるまでは、軽い負荷で練習し、徐々に負荷を上げていくようにしてください。

 

鏡を見ながら行う、動画で確認する、専門家の指導を受けるなど、適切なフォームを意識することが重要です。

 

 

4.3 適切な負荷と回数

 

最初から高い負荷をかけたり、過度な回数をこなそうとすると、体に負担がかかりすぎ、逆効果になることがあります。

 

自分の体力や症状に合わせた負荷と回数で行うことが大切です。

 

最初は少ない回数から始め、徐々に増やしていくようにしましょう。

 

物足りなさを感じる程度の負荷と回数から始め、体に負担がかかりすぎないよう注意してください。

 

 

4.4 ウォーミングアップとクールダウン

 

筋トレの前後には、必ずウォーミングアップとクールダウンを行いましょう。

 

ウォーミングアップは、筋肉を温めて柔軟性を高め、怪我の予防に繋がります。

 

クールダウンは、筋トレ後の筋肉の緊張を和らげ、疲労回復を促進します。

 

それぞれ5~10分程度行うのが目安です。

 

 

4.5 呼吸法

 

筋トレ中は、正しい呼吸法を意識することが大切です。

 

息を止めずに、自然な呼吸を続けましょう。

 

一般的には、力を込める時に息を吐き、力を抜く時に息を吸う腹式呼吸が推奨されます。

 

深い呼吸を意識することで、体幹が安定し、より効果的なトレーニングを行うことができます。

 

 

4.6 医師との相談

 

椎間板ヘルニアの症状や程度は人それぞれです。

 

自分に合った筋トレ方法についても、医師に相談することをおすすめします。

 

医師の指示に従い、適切な運動療法を行いましょう。

 

自己判断で筋トレを行うと、症状を悪化させるリスクがあります。

 

 

4.7 トレーニング頻度

 

毎日激しいトレーニングを行う必要はありません。

 

筋肉の回復時間を考慮し、適切な頻度でトレーニングを行いましょう。

 

トレーニング初期は、週に2~3回程度を目安とし、慣れてきたら徐々に頻度を増やすことも可能です。

 

休息日を設けることで、筋肉の超回復を促し、トレーニング効果を高めることができます。

 

 

4.8 症状の変化への注意

 

筋トレ中に痺れや痛みが悪化した場合は、すぐに運動を中止してください。

 

症状の変化に注意し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

 

自分の体の状態を把握し、無理のない範囲でトレーニングを行うことが重要です。

 

注意点 詳細
痛みの有無 痛みがある場合は運動を中止し、安静にする。
適切なフォーム 誤ったフォームは症状悪化のリスクを高めるため、正しいフォームを習得する。
適切な負荷と回数 高負荷や過度な回数は逆効果。

自分の体力に合わせた負荷と回数で行う。

ウォーミングアップとクールダウン 怪我予防と疲労回復のため、必ず行う。
呼吸法 息を止めずに、自然な呼吸を続ける。
医師との相談 自分に合った筋トレ方法について医師に相談する。
トレーニング頻度 筋肉の回復時間を考慮し、適切な頻度で行う。
症状の変化への注意 痺れや痛みが悪化した場合は、すぐに運動を中止する。

5. 椎間板ヘルニアの筋トレに関するよくある質問

 

椎間板ヘルニアの筋トレについて、よくある質問にお答えします。

 

 

5.1 どのくらいの頻度で筋トレすれば良いですか?

 

痛みがない範囲で、毎日行っても構いません。

 

しかし、最初は週2~3回程度から始め、徐々に頻度を増やしていくことをおすすめします。

 

1回のトレーニング時間は、10~15分程度を目安にしてください。

 

また、トレーニング後は十分な休息を取り、体を回復させることも大切です。

 

 

5.2 痛みがある場合はどうすれば良いですか?

 

痛みがある場合は、無理に筋トレを続けないでください。

 

痛みが強い場合は、安静にして様子を見るか、医療機関に相談しましょう。

 

痛みが軽度の場合でも、トレーニングの強度や種類を調整する必要があります。

 

例えば、回数を減らしたり、負荷の軽い種目を選んだりするなど、自分の体に合った方法で行うようにしてください。

 

 

5.3 どんな症状が出たら筋トレを中止すべきですか?

 

下記のような症状が出た場合は、すぐに筋トレを中止し、医療機関に相談してください。

 

症状 説明
痺れや痛みの悪化 今までにない強い痺れや痛み、または範囲の拡大を感じた場合
筋力低下 足に力が入りにくくなったり、歩行が困難になった場合
排尿・排便障害 尿や便が出にくくなったり、失禁した場合

5.4 椎間板ヘルニアの手術後、いつから筋トレを再開できますか?

 

手術後のリハビリテーションや筋トレの開始時期は、術後の経過や医師の指示によって異なります

 

一般的には、術後数週間から数ヶ月で開始することが多いですが、必ず医師の指示に従ってください。

 

自己判断で筋トレを開始することは大変危険です。

 

医師と相談しながら、適切な時期に適切な方法で筋トレを再開するようにしましょう。

 

 

5.5 筋トレ以外にできることはありますか?

 

日常生活での姿勢に気を付けることも重要です。

 

正しい姿勢を保つことで、椎間板への負担を軽減することができます。

 

また、適度な運動ストレッチも効果的です。

 

ウォーキングや水泳など、体に負担の少ない運動を継続的に行うようにしましょう。

 

さらに、バランスの良い食事十分な睡眠も、体の回復力を高めるために重要です。

 

 

6. まとめ

 

椎間板ヘルニアはつらい症状を引き起こしますが、適切な筋トレを行うことで症状の改善や再発予防が期待できます。

 

この記事では、椎間板ヘルニアの種類や症状、そして効果的な筋トレの種類と正しいやり方について解説しました。

 

体幹トレーニングは、インナーマッスルを鍛え、姿勢を安定させる効果があります。

 

下半身トレーニングは、腰への負担を軽減し、体幹を支える筋肉を強化します。

 

ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進する効果があります。

 

これらの筋トレは、ヘルニアの症状を悪化させる可能性も避けられないため、正しいフォームで行うこと、そして痛みを感じた場合はすぐに中止することが重要です。

 

ご自身の症状に合った筋トレを選び、無理なく継続することで、椎間板ヘルニアの改善を目指しましょう。

 

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何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

 

 

 

柔道整復師 武田和樹 監修

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