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【野球、テニスなどスポーツでのヒジの痛み】内側上顆炎の症状と治療法について

内側上顆炎は「ゴルフ肘」と呼ばれ、40~50歳代の中高年の人がかかりやすいとされています。

今回はそんな内側上顆炎について詳しく紹介していきます。

内側上顆炎とは

出典:社会福祉法人恩賜財団済生会

 

正式名称は「上腕骨内側上顆炎」と言い、肘の内側の腱に痛みや炎症が発生します。

「ゴルフ肘」という呼称からゴルフをしたら発生すると思われがちですが、テニスのフォアハンドや野球の投球動作、トレイやお盆で重

いものを運ぶ、くぎを打つ、パソコンのタイピングなどの負担でも生じます。

男性よりも女性に多く、40~50歳代の中高年の人がかかりやすいとされています。

手のひらを上に向けたとき、肘の内側の部分(上腕骨内側上顆)についている円回内筋や手関節の屈筋群(橈側手根屈筋、尺側根屈筋)

の腱が損傷し、炎症を起こすことで、痛みを感じます。

 

内側上顆炎の症状

肘の内側部分を押すと痛みを感じ、痛みは前腕や手首にまで及びます。

カバンなどを持ち上げる、物を握る、手首をひねる、肘の曲げ伸ばしをするときなどに痛みが生じます。

トレイやお盆を持つ、ロープを引っ張る、顔を洗う、ドアを開けた際などに痛みが出ます。

朝起きた時や長時間肘を動かさなかった時に、肘関節が固まってこわばると痛みが発生しやすいです。

この時、肘を伸ばしづらくなる、十分に曲げられないなどの、肘関節に可動域制限が生じることがあります。

内側上顆炎の原因

出典:医療法人 利靖会 上腕骨内側上顆炎

肘の内側の硬い骨の部分を「内側上顆」と呼びます。

この内側上顆に付着している、手首を曲げる筋肉に痛みを生じることで内側上顆炎を発症します。

内側上顆に付着している筋肉とは、

  1. 橈側手根屈筋(とうそくしゅこんくっきん)
  2. 尺側手根屈筋(しゃくそくしゅこんくっきん)
  3. 長掌筋(ちょうしょうきん)
  4. 円回内筋(えんかいないきん) などです

①~④の筋肉の付け根や腱が肘の内側で炎症をおこして痛みが発生します。

手首を曲げたり、指を曲げる動作をする際に炎症が起こります。

具体的には、

  1. スポーツによる強い刺激:ゴルフのスウィングやテニスのフォアハンドなど
  2. 仕事での重労働:肉体労働で重いものをもって運ぶ、物を引っ張る作業をするなど
  3. 加齢に伴う筋肉の質の低下:年齢とともに筋肉の質が低下し、刺激に弱くなる
    などがあげられます。

内側上顆炎の検査方法

内側上顆炎の検査法は圧痛を確認します。

肘を伸ばし、内側の硬い骨(内側上顆)付近を抑えると痛みを感じます。

手関節屈曲テストでは、手首を曲げる際に力を入れると肘の内側に痛みを感じます。

レントゲンでは、上腕骨の内側に腱に引っ張られて生じる骨棘に変化がみられることが多いです。

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内側上顆炎の治療法

①手首や指のストレッチ

ストレッチを毎日して筋肉に柔軟性を与えましょう。

ストレッチは保存的治療(手術をしない治療)の中心となるため、こまめに行いましょう。

②スポーツや作業で握る動作を避ける

スポーツや作業で握る動作をなるべく避けるようにします。

作業の際に痛みを感じる場合は肘の内側に外用剤を使用します。

③体外衝撃波治療

内側上顆、筋肉の付着部に体外衝撃波をあて、痛みを緩和する治療方法です。

④肘の内側への局所麻酔薬とステロイドの注射

肘の内側への局所麻酔薬とステロイドの注射は炎症部位を特定するのに役立ちます。

麻酔薬を注射することで、痛みが軽減するとその部分が痛みの原因となっている可能性が高いです。

局所麻酔とともにステロイド剤を注射し、筋付着部の炎症を抑えます。

注射は効果が高いですが、筋肉をいためてしまう副作用を持つため、頻繁に注射するのはおすすめしません。

⑤肘用のバンド(エルボーバンド)やテーピング

肘用のバンド(エルボーバンド)やテーピングで筋肉の動きをブロックし、負担を軽減します。

内側上顆炎のリハビリテーション

内側上顆炎のリハビリテーションは患部に対するものと患部外に対するものの2種類あります。

①患部のリハビリテーション

肘の内側に付着している筋肉の緊張や硬さが原因で肘の内側にストレスが加わり痛みが出ます。

そのため、筋肉の緊張を緩めるようなストレッチなどを行います。

②患部外のリハビリテーション

患部外のリハビリテーションでは、なぜ肘の内側にストレスが生じたのかを考えていきます。

肩甲骨周囲の筋力評価や体幹の筋力評価を行い、肩甲骨周囲の筋力トレーニングや体幹の筋力トレーニングを行います。

内側上顆炎の予防法

 

内側上顆炎の予防法は炎症をおこさないように、普段から筋肉に緊張をのこさないことが必要です。

①ストレッチ

運動や作業の後に手首や指をしっかりストレッチして、疲れを残さないようにします。

手のひらのストレッチ

手や指を使う時に手のひらが硬いと、指の筋肉に負担がかかってしまいます。

指を曲げる筋肉は肘の内側に付いているため、指の筋肉に負担がかかると肘の内側に痛みが出てきます。

指を曲げる筋肉の負担が大きくならないように手のひらのストレッチをします。

  1. 痛みのある側の人差し指から小指の4本の第1関節と第2関節を曲げます
  2. 反対の手の指先が手の甲側の指の付け根(赤い丸の部分)に当たるように痛みのある側の指を握ります
  3. ゆっくりと指を反らせます

前腕のマッサージ

ストレッチの動画

肘の内側につながる筋肉が硬くなっていると、痛みが出る部分への負担が大きくなり、痛みに影響します。

マッサージをする時に、ボディクリームやボディオイルを使用することもおすすめです。

  1. 前腕(肘〜手首の間)の小指側の筋肉を反対の手でつまみます。
    筋肉を矢印の方向に少し引っ張るようにしながらマッサージします。
    少しずつ引っ張る場所を変えながら、全体的にマッサージします。この時、肘を曲げた状態でしても構いません。
  2. 前腕の手のひら側に反対側の親指を当てます。
    親指で軽く筋肉を圧迫しながら、矢印の方向に動かすようにしてマッサージします。
    少しずつ場所を変えながら、全体的にマッサージします。
  3. 前腕の手のひら側に反対側の親指を当てます。
    親指で軽く筋肉を圧迫しながら、矢印の方向に動かすようにしてマッサージします。
    少しずつ場所を変えながら、全体的にマッサージします。

②アイシング

ストレッチをした後は、痛みのでやすい肘の内側を氷嚢などでしっかり冷やします。

③肘用のバンド(エルボーバンド)やテーピング

肘用のバンド(エルボーバンド)やテーピングで肘への負担を和らげます。

肘の内側にパッドがあたるようにし、肘に力をいれた際に軽く圧迫されるように固定します。

バンドやテーピングをすることで、運動や作業時の肘の負担を減らすことができます。

④フォーム(投げ方・打ち方など)の見直し・修正

ゴルフ肘の原因となる、野球ややり投げなどの「投球動作」を含むスポーツや、

テニスやゴルフといった「道具を使って打つスポーツ」で、「肘に負担がかかるフォーム」で行うことで、

ゴルフ肘になる確率は格段に跳ね上がります。

ゴルフ肘を防ぐため、再発予防のためには、投げ方や打ち方のフォームを専門家に見てもらい、

肘に負担のかからない動作の習得が必要となってきます。

また、テニスのバックハンドやトップスピンをかける打ち方を多用することは、肘に大きな負担がかかります。

フォームの見直し以外にも、練習量の調整も考える必要となってきます。

たけだ整骨院からの一言

私の院では単に痛みを取るだけでなく
1人1人きちんと問診、検査、カウンセリングをさせて頂き、
その患者さんに最適な治療法を選択し国家資格を持つ私が責任を持って施術させて頂きます。

施術の質を維持するために完全予約制で1日の施術人数を制限させて頂きます。

変形性膝関節症についての対応も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

※健康保険、交通事故のお取扱いはしておりません。

 

柔道整復師 武田和樹 監修

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