四十肩と五十肩の違いは?症状や予後について徹底解説!
四十肩と五十肩の違いは?症状や予後について徹底解説!
四十肩、五十肩という言葉を聞いたことはありませんか?
どちらも年齢を連想する方が多いと思いますが、半分正解です。
では、それぞれの違いは何なのでしょうか?
この記事では、四十肩と五十肩の違いを紹介し、その症状や予後について解説します。
病期に合わせたエクササイズも紹介しているので、ぜひご覧ください!
四十肩と五十肩は、どちらも正式には「肩関節周囲炎」を指します。
一般的な呼び方では、症状を想像しづらいですが、肩関節周囲炎と聞くと「肩の周りに炎症が起きているのか」と想像しやすいと思います。
その名の通り肩関節周囲炎は、肩周囲組織の老化による炎症が痛みを引き起こす疾患です。
肩関節周囲炎について、以下で詳しく解説します。
肩関節周囲炎の病期と症状
肩関節周囲炎は、40代〜70代を中心に発生する肩の痛み、それに伴う運動制限の症状です。
発症から回復するまでには、3つの過程をたどり、全体として、1年〜3年ほどかけて回復します。
- 炎症期
- 拘縮期
- 慢性期
この3つの過程を経て回復に向かいます。
それぞれの過程を以下で詳しく解説します。
1、炎症期|安静が第一
「強い痛みがあり、安静時痛・運動時痛・夜間痛が出現」
この時期は、できるだけ肩の安静を保つのが大切です。
普段の方の使い方や夜間時痛を抑えるための方法を覚えましょう。
また、痛みを抑えるために鎮痛剤やヒアルロン酸注射などが用いられます。
「安静が大事なのはわかるけど、仕事があるかたどうにもならない…」という方も多いと思います。
特に、身体をよく使う仕事では、休むのが望ましいですが難しい場合もあるでしょう。
そこで、だれでもできる夜間痛を軽減する方法を紹介します。
炎症期の夜間痛を抑える方法
夜間痛がなぜ発生するかというと、寝るときは腕の重さで肩関節内の圧力が高くなるため痛みが発生しやすいからです。
対策方法として、寝るときには腕の下にタオルを丸めていれて「肘を肩より下げない」ようにします。
そうすると夜間通は軽減しやすくなるでしょう。
また、痛いほうの方は上にして寝るようにしましょう。
2、拘縮期|温める
「痛みが少しずつ軽減し、肩の動きが硬くなってくる」
この時期では、痛みは軽減してくるものの肩の動きが硬くなってきます。
そのため、肩を温めたり、痛みに注意したりしながら肩の運動を行うのが効果的です。
また、痛みは個人差があるため、必要に応じて鎮痛の処方をしていきます。
痛みがあるため運動はしたくないと思うかもしれませんが、肩が硬くならないために拘縮期の運動は大切です。
そのため、以下にセルフエクササイズを紹介します。
拘縮期にできるセルフエクササイズ
四十肩では、肩周囲の組織が緊張して硬くなっているため、腕を真上に上げるのが難しくなります。
そのため、まずは筋肉の緊張を落とすのが大切です。
上記の画像で紹介している運動では、肩に余計な力を入れずに筋肉を伸ばせるため、肩周囲の緊張を落とすのに最適な運動です。
<肩周りのリラクゼーションのやり方>
①2㎏程度の重りを持ち、上記の画像のような姿勢を取る
②リラックスした状態で重りを前後に振る
痛みがなければ少しずつ振る範囲を広げましょう。
コツは、身体を前後に揺らし遠心力を使って腕を振ることです。
目安として、10往復を1日3セット行うのが望ましいです。
3、慢性期|動かす
「痛みはかなり減ってきており、肩の動きもよくなってくる」
この時期には、痛みに注意しつつ積極的に動かしていきます。
動かさないとどんどん硬くなっていってしまいます。
以下にセルフエクササイズを紹介します。
慢性期に行えるセルフエクササイズ
いきなりガッツリ筋トレを行うのは、痛みにつながってしまいます。
そのため、まずは負荷が低い運動から行います。
<セルフエクササイズのやり方>
①両手をあわせ挙げられるところまで腕を上げる
②上げ下げをゆっくり繰り返す
手を組むことで腕を挙げる際の負荷が半減します。
また、この運動を寝ながら行うとより負荷を押さえつつ、大きい可動域で動かせます。
コツは、腕を挙げていく時に身体をそらないようにしましょう。
目安として、10往復を1日3セット行うのが望ましいです。
四十肩・五十肩を予防するには?
【四十肩・五十肩のストレッチ】セルフチェック7選と予防方法を解説!
で解説したように、肩関節周囲炎になるリスク要因には、糖尿病、甲状腺疾患、血中脂質、デスクワークが関わっています。
そのため、全体的にみると「運動不足」が大きく影響していそうです。
なので、予防するためには「運動習慣をつける」のが大切です。
以下に、どのような運動を行ったらよいか3つのポイントを解説します。
- 全身をまんべんなく鍛える運動を行う
- 週2~3日以上実施する
- 有酸素運動を組み合わせる
それぞれ詳しく解説します。
参考:厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
全身をまんべんなく鍛える運動を行う
運動不足解消するためには、全身を鍛える運動が効果的です。
例えば、腕立て、腹筋、背筋、スクワットを行えば全身を使った筋トレが実施できます。
また、負荷は下がりますがウォーキングや体操のような全身を動かす運動も効果的です。
しかしながら、筋力を向上させるという点においては、ある程度の負荷が必要です。
具体的には「最大挙上重量の60〜80%の重さを8〜12回繰り返せる負荷」が推奨されています。
そのため、自重の腕立て伏せを30回行うより、重りを追加して10回行う方が、筋力向上という点では効果的です。
週2~3日以上実施する
週2〜3日運動を実施すると、健康増進の効果が得られるといわれています。
ただ、なかなか時間を確保できない方もいると思います。
その場合は、週1回15分でも運動するのを心がけましょう。
なぜなら、全く運動しないよりわずかでも運動をした方が、心血管疾患や糖尿病のリスクは低いからです。
また、筋肉を休めることも大切なので、休息日もしっかり作りましょう。
筋トレと有酸素運動を組み合わせる
筋トレと有酸素運動を組み合わせると、心血管疾患のリスクが低くなります。
糖尿病では、心血管リスクが高まるため、筋トレと有酸素運動により心血管疾患のリスクを軽減するのは健康増進に効果的です。
肩こりとの違いは?
肩こりは「肩の筋肉の疲労」です。
一方で肩関節周囲炎は「肩周囲組織の炎症」です。
肩こりでは、肩の疲労感により痛みや頭痛、吐き気を伴う場合があります。
しかし、運動制限や夜間痛がないため肩関節周囲炎とは異なります。
肩こりであれば、筋肉を温めたり適度に運動したりすると一時的に改善するでしょう。
四十肩・五十肩の改善は「たけだ整骨院」にお任せください。
四十肩・五十肩は「肩関節周囲炎」という「肩の炎症」のことです。
肩こりとは異なり、肩を動かす練習をしないとだんだん硬くなってしまいます。
また、肩関節周囲炎の進行過程は、炎症期・拘縮期・慢性期の3つに分かれており、それぞれの病期に合った過ごし方が大切です。
実際のところ、肩関節周囲炎はしぶとく、痛みが引かない方も多いのではないでしょうか。
肩の痛みは日常生活にも支障が出やすいため、早期改善が求められます。
当院では、四十肩・五十肩に対する施術を行っています。
肩の痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
四十肩の疑いがあり、施術により症状が改善されたお客様です
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私の院では単に痛みを取るだけでなく
1人1人きちんと問診、検査、カウンセリングをさせて頂き、
その患者さんに最適な治療法を選択し国家資格を持つ私が責任を持って施術させて頂きます。
施術の質を維持するために完全予約制で1日の施術人数を制限させて頂きます。
柔道整復師 武田和樹 監修