【疾患解説】背中の痛みに関連する疾患を網羅的に解説!内臓疾患の可能性も?
背中の痛みはほとんどの人が感じたことがあるのではないでしょうか?
その多くが、筋肉痛やヘルニア、骨折による痛みだと思います。
しかし、それ以外にも背中の痛みが現れる疾患があります。
この記事では、背中の痛みに関連する疾患を網羅的に解説していきます。
なかには、危険性の高い疾患もあるため、知っておいて損はないです。
ぜひ一度ご覧ください。
背中の痛みに関連した疾患
背中の痛みが出現する疾患は、大きく4つの疾患に分類されます。
- 整形外科疾患
- 心血管系疾患
- 内臓疾患
- 感染性疾患
すべて上げるとかなり多くなるため、代表的な疾患を紹介します。
整形外科疾患
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症は、脊髄が通っているトンネルの脊柱管が骨や人体の肥厚、椎間板の突出などで脊髄を圧迫し「腰の痛みやしびれ」が生じる病態です。
また、代表的な症状として「間欠性跛行」があります。
これは、長時間歩くとしびれなどの症状がひどくなり、休むと歩けるようになる症状です。
原因としては、脊髄の圧迫によりしびれが生じると考えられており、前かがみなどの体勢では回復します。
そのため、自転車に乗った姿勢では症状はみられにくいです。
腰椎椎間板ヘルニア
背骨にある椎間板が後方へ飛び出し、脊髄を圧迫すると「腰や手足の痛み、しびれ」を引き起こします。
痛みの特徴としては「ピリピリとした痺れに近い痛み」が出現しやすいです。
背中を伸ばす、寝るなどの姿勢では楽ですが、背中を丸めると神経が圧迫されて痛みが現れます。
圧迫される脊髄の位置により症状はやや異なります。
重症化すると排尿・排便障害や下肢筋の萎縮が生じるため、早めの対策が必要です。
脊椎圧迫骨折
脊椎圧迫骨折は、骨密度が低い高齢者に多く見られる疾患です。
転倒やしりもち、重い物を持ち上げて背骨に大きな力が加わった時に生じます。
症状としては「背中の激痛」がありますが、徐々に痛くなる場合もあります。
日常では「寝返りを打つと背中が痛い」「背中が曲がる」など激痛でない症状でも、脊椎圧迫骨折の場合があります。
心血管系疾患
心筋梗塞
心筋梗塞は「突然、胸を締め付けられるような激痛」「胸部の圧迫感」が主症状として発症します。
また、背中や腕などに放散痛が出現する場合があります。
放散痛とは、痛みの原因となる場所とは違うところに生じる痛みのことです。
他の症状としては、冷や汗や意識が朦朧とする、30分以上発作が続くなどがあります。
狭心症
狭心症は「胸の痛み」「締め付けられるような圧迫感」「背中の左側の痛み」などの症状が出現します。
狭心症と心筋梗塞は症状が似ていますが、異なる点もあります。
狭心症では症状が数分から15分程度で消失しますが、心筋梗塞では30分以上持続します。
また、ニトログリセリンという薬を服用すると1~2分で症状が収まるのが特徴です。
大動脈解離
大動脈解離は、大動脈の血管に亀裂が入り、そこに血液が流れ込んで別の通り道ができた状態です。
症状は、前兆なく「突然の胸や背中の激痛」で発症します。
約48時間以内で半分の患者さんが亡くなるレベルで致死率が高いです。
解離が起こる部位によっても症状はことなりますが、心臓周囲の大動脈解離では共通・背部痛が出現しやすいです。
内臓疾患
胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸潰瘍とは、胃液により組織が溶けてしまった状態です。
本来は、胃を保護するために胃粘液が分泌されますが、何らかの原因で胃や十二指腸を溶かしてしまいます。
主な症状は、食後に「みぞおちの痛み」があり、続いて「背中の痛み」が現れます。
また、胸やけ、胃もたれ、吐き気、嘔吐などの症状が伴う場合や自覚症状がない方もいるのが現状です。
すい臓がん
すい臓がんは、小さいうちは症状が出にくいため発見が遅れやすいがんです。
進行してくると「腰の上部から背骨の中央部にかけての痛み」が現れることが多いです。
特徴としては「鈍痛」「焼けつくような痛み」「夜間に痛みが強くなる」などがあります。
その他に、腹痛、食欲不振、体重減少などの症状もみられます。
尿路結石
尿路結石は、腎臓から尿道の間で結石ができる疾患です。
腎臓で結石が出来ても塗症状の場合がおおいですが、尿管の途中で詰まると「背中や脇腹、下腹部」などに激痛が走ります。
痛み以外では、血尿などの症状がみられます。
尿路結石は、動物性たんぱく質やビタミンCの摂取量が多い、水分やカルシウムの摂取が少ない方でリスクが高まりやすいです。
胆のう炎
胆のう炎は、胆のう管が結石により炎症をおこす病態です。
胆のうは、肝臓で作られた胆汁を貯める貯蔵庫になります。
胆汁は脂肪の消化・吸収に補助的な役割を果たします。
胆のう炎による症状は「食後の右上腹部痛」「背中の激しい痛み」「吐き気」「嘔吐」などがあります。
また、発熱や右肩の痛みが現れる場合もあります。
このような症状は2〜3日で改善する場合が多いです。
感染性疾患
帯状疱疹
帯状疱疹は、体内にある水痘・帯状疱疹ウイルスが加齢やストレスなどの原因により再活性化して症状を発症する感染症です。
多くの場合、子供の時に水痘として発症し、1週間程度で治りますが、治った後もウイルスは体内の神経節に残っています。
それが、再活性化して帯状疱疹を発症します。
症状は、神経痛のような痛みで身体の左右どちらかに現れ、背中に現れる場合もあります。
横になるだけでも痛いため夜も横になって眠れないほどです。
今回ご紹介した背中の痛みは、一般的な筋肉痛のような痛みとは異なり「激痛」「ピリピリする」「焼けつくような痛み」「夜間に痛みが強くなる」など通常であれば起きないような痛みが特徴です。
また、しびれ・吐き気・体重減少などその他の症状が現れる場合があります。
その際には、まず病院を受診するようにしましょう。
背中の痛み改善は「たけだ整骨院」にお任せください
症状がある際には、危険な疾患の可能性もあるため病院にいくことが最優先です。
しかし、緊急でない疾患であれば、その後の病院の対応は痛み止めの薬や湿布、安静にすることなどの場合も多いです。
それでは根本的な改善は難しいでしょう。
そのため、たけだ整骨院では、脊柱管狭窄症や圧迫骨折など整形疾患に対して、痛みを改善する施術を行っています。
背中の痛みで日常生活に支障が出ているという方は、ぜひご相談ください。
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柔道整復師 武田和樹 監修